寝起きの首・肩こりがひどい…その原因と解決策とは?

「朝起きると首が痛い」
「肩が重だるくてスッキリしない」
「寝違えたような痛みがある」

こんな悩みを感じたことはありませんか?

首や肩のこりはデスクワークやスマホの長時間使用など日中の姿勢が原因と思われがちですが、実は寝ている間の環境も大きく影響しています。

特に、次のような悩みを抱えている人は要注意!

朝起きたときに首や肩が痛い・動かしづらい
日中も肩こりが取れず、慢性的な疲労を感じる
枕が合わない気がするけど、どんな枕がいいかわからない

実は、これらの原因の多くは「睡眠中の姿勢」や「枕の高さ・硬さのミスマッチ」にあります。

また、枕は長く使っているうちに、少しずつ形が変わったり、へたってしまうもの。また、年齢や生活習慣の変化、マットレスの変更等によって体型や寝姿勢が変わることで、以前は快適だった枕が合わなくなることもあります。

その結果、知らず知らずのうちに首や肩へ負担がかかり、朝のこりや痛みにつながってしまうのです。

そこで今回の記事では、寝起きの首・肩こりの原因と解決策を詳しく解説します。

寝起きの首・肩こりの主な原因

「朝起きたら首や肩が痛い…」その原因は、睡眠中の姿勢や寝具の選び方にあることがほとんどです。ここでは、考えられる主な原因を解説します。

① 枕の高さが合っていない

枕の高さが合っていないと、首や肩に負担がかかり、朝のこりや痛みにつながります。

出典:西川ネムリウム

枕が高すぎる場合
・首が過度に持ち上がり、ストレートネックのような姿勢になる
・首や肩の筋肉が緊張し、血流が悪くなる
・寝返りがしにくく、特定の部位に負担がかかる
枕が低すぎる場合
・頭が沈み込みすぎて、首が後ろに反りすぎる
・肩が圧迫され、筋肉が硬くなりやすい
・横向き寝の際に肩がつぶれ、負担が増す

② 寝返りのしにくい寝具を使っている

私たちは一晩で20〜30回の寝返りを打つと言われています。この寝返りがスムーズにできないと、首や肩に負担がかかり、こりの原因になります。

寝返りがしにくい要因
・枕が硬すぎる、または柔らかすぎる
・マットレスが沈み込みすぎて動きにくい

③ 使っている枕が劣化している

枕は長く使うと、中の素材がへたって本来の高さや形状が保てなくなることがあります。

枕の寿命の目安
・ウレタンや低反発素材 → 3〜5年
・パイプ素材 → 3〜5年(こまめなメンテナンスが必要)
・羽毛・綿素材 → 2〜3年
・ファイバー素材 → 3〜5年

各メーカー高い基準の耐久試験を設け、それにクリアした高品質な商品を販売しているものの、毎日長時間使用し続けるため、枕がへたる場合もあります。その場合、寝ている間の頭や首のサポート力が低下し、負担が増える可能性があります。適度に買い替えることも検討しましょう。

④ マットレスとの相性が悪い

枕とマットレスはセットで考えることが重要です。マットレスが沈み込みすぎたり、反発力が強すぎたりすると、枕の高さが合わなくなることがあります。

出典:ショップジャパン

マットレスが柔らかすぎる場合
・体が沈み込み、頭の位置が相対的に高くなる
マットレスが硬すぎる場合
・体が沈み込みが少なく、頭の位置が相対的に低くなる

⑤ 日中の姿勢が悪い

首・肩こりの原因は、日中の姿勢が影響していることもあります。

首や肩に負担がかかる姿勢
・長時間のデスクワーク(猫背・前かがみ)
・スマホを長時間見下ろして操作する(ストレートネックの原因)
・片側の肩にばかりバッグをかける

このような姿勢が続くと、首や肩の筋肉が疲労し、睡眠中にリラックスできなくなるため、朝起きたときにこりを感じやすくなります。

⑥ 寒さや冷えによる血行不良

寒い季節やクーラーの効いた部屋で寝ると、血流が悪くなり、筋肉が緊張して固まってしまうことがあります。

首・肩こりを解消するための具体的な対策

朝起きたときの首・肩こりを解消するには、「正しい寝具選び」×「寝る前の習慣」×「日中の姿勢改善」 の3つのアプローチが重要です。それぞれの具体的な対策を紹介します。

① 自分に合った枕を選ぶ

枕が合っていないと、首や肩に負担がかかり、朝のこりにつながります。身体に合う枕の高さは様々な要素で決まります。

身体に合う枕の高さの決定要素
・寝姿勢
身体の大きさ
・枕の硬さとマットレスの硬さ

①寝姿勢

身体の大きさにより個人差がありますが、以下の高さが良いと言われています。そして、横向き寝のほうが3~5cm高くなるのが自然です。

出典:ショップジャパン

②身体の大きさ

個人差の部分は好みによるところもありますが、一般的に身体大きい男性の方が高めの枕が合うと言われています。

出典:ショップジャパン

枕が無い場合、以下のように壁に沿って立ち、壁との距離が最も大きい場所を測ることで、理想的な枕の高さを見積もることができます。

出典:ショップジャパン

③枕の硬さとマットレスの硬さ
マットレスと枕の硬さの相対関係も身体に合う枕の高さを決める要素の一つです。

例えば、枕に対してマットレスが柔らかい場合、身体が沈み込み、同じ枕でも枕は相対的に高くなります。逆に、枕に対してマットレスが硬い場合、身体は沈まず、枕は相対的に低くなります。

そのため、単純な枕の形や高さだけでなく、マットレスとの相性も枕選びには重要です。枕とマットレスは同じブランドで統一できるのが理想と言われていますが、その理由にはこういった背景もあるのです。

参考までに、一般的には下記の高さが推奨と言われています。

仰向け寝が多い人 → 低めの枕(5~8cm)
横向き寝が多い人 → 肩幅に合わせた高さ(8~12cm)
寝返りが多い人 → 適度な反発力がある枕

② 寝返りをしやすい環境を整える

寝返りがスムーズにできないと、一晩中同じ姿勢が続き、筋肉が緊張しやすくなります。そのためにも、適切な反発力があるマットレスを選ぶことも重要です。

・柔らかすぎるマットレス → 体が沈み込みすぎる
・硬すぎるマットレス → 肩や首に圧力がかかる

理想は、「適度な反発力があり、寝返りがしやすいマットレス」 です。これは体形により異なり、一般的には「体重」「骨格」により適切なマットレスが異なると言われています。

体重による適切なマットレスの違い

骨格による適切なマットレスの違い

出典:your SELECT.

また、枕とマットレスのブランドを合わせることも重要です。メーカーはマットレスに合わせて枕も作っており、同じブランド揃えることが枕の効果を最大限発揮できる設計になっています。

③枕の硬さ

寝心地の良い枕の硬さも重要です。これは好みの要素が大きいです。寝返りの打ちやすさ、寝心地の良さを踏まえて、自分の好みを知ることが大切です。

④ 首・肩を冷やさないようにする

寝室の温度や湿度が低すぎると、血流が悪くなり、起床した時の首や肩のこりにつながります。

部屋の温度を適切にする
・夏場は寝室の温度を26℃前後、湿度を50~60%に調整
・冬場は寝室の温度を19~20℃前後、湿度を50~60%に調整
寝る前に首・肩を温める
・お風呂でしっかり湯船につかる(40℃、10~15分)
・蒸しタオルを首に当てる(電子レンジで30秒加熱)

⑤ 寝る前にストレッチをする

寝る前に軽いストレッチをすることで、首や肩の筋肉をほぐし、血行を促進できます。首や肩のこり解消だけでなく、寝付きを良くする効果も期待できます。

⑥日中の姿勢を改善する

首や肩のこりは、日中の姿勢が悪いと悪化しやすいです。特に、デスクワーク中やスマホを見ているときの姿勢は肩や首に負担をかけやすいです。

デスクワーク中の姿勢
・モニターの高さを目線と同じにする(下を向かない)
・30分に1回は軽く肩を回して血流を促す
スマホを使うときの注意点
・スマホを目の高さまで上げる(首の負担を軽減)
・長時間の使用を避け、適度に休憩をとる

まとめ 朝の首・肩こりを防いでスッキリ目覚めるために

朝起きたときの 首や肩のこりは、多くの人が抱える悩みの一つです。その原因は、寝具の選び方や寝姿勢、日中の姿勢のクセなど、意外なところにあることがわかりました。

特に 枕やマットレスの高さ・硬さが合っていないと、首や肩に負担がかかりやすくなるため、適切なものを選ぶことが重要です。ぜひ参考にして、できることから取り入れてみてください!

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この記事を書いた人

コージー | 睡眠コンサルタント

社会人生活の傍らで続けていたスポーツ競技での故障や身体の不調を経験し、健康維持や病気の予防に関わる仕事を志す。
国内最大手企業→ヘルスケア業界へ転身し、医療機器開発やヘルスケアサービス開発等に従事。これまでに、国、自治体、医療機関等と連携し、様々な未病予防や予防医療に関する事業を推進、展開。
現在は睡眠関連の事業を立ち上げ、睡眠の悩みや身体の不調が気になり始めた方に向けて、「知る」「予防」「改善」につながる取り組みを推進中。

睡眠健康指導士上級
スリーププランナー
NESTAスリープサイエンススペシャリスト
健康マスター

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